理念を引き継ぎ

未来に届ける

想いをつなぐ!「新・北山支店」

2023年213日、北山支店が改装工事を終え、新たな一歩を踏み出しました。1974年に開設した同支店は、地域の人々が集いコミュニティが育まれる場所として長く親しまれて来ました。

この度、老朽化による建替工事の時期を迎えるにあたって、当金庫の「コミュニティ・バンク」の理念を後世に伝えていきたいとの想いから、当時の外観の特徴を引き継ぐ形でリニューアルオープンしました。

新・北山支店に残る当時の面影

新・北山支店は、アンブレラ型の屋根をそのまま保護し、モミジの木が植えられた花壇は、開設当初と変わらずバスの待ち時間や散歩の休憩など自由にご利用いただける場所「コミュニティ・プラザ」としての役割を担います。

 

― ガラスとサッシ枠の凹凸が少なく、

     フラットな形状が特徴的な高窓 ―

街のランドマークとして佇む

入り口の右横の壁には、京都信用金庫のシンボル・マークと地名のサインがあります。

シンボル・マークは、3つのC(Customers、Company、Community)をモチーフにして考案されたもので、多くの支店ではこのシンボル・マークと地域の名称を組み合わせたサインを掲げています。

地域の名称を大きく標示したサインは、ランドマークとして、街の名前を示す道標としての役割と、そこに住む人々の街への愛着を深める役割を担っています。

シンボルとサインも新しくなりました

 

―営業時間中、お客さま駐車場から直接

北山支店の正面に移動できる連絡通路―

北山支店を支える柱!

北山支店の中に入ると、高い天井を支える立派な柱があります。

これは、「アンブレラ・ストラクチャー」と呼ばれる故・菊竹清訓氏が設計した代表的な建築様式の一つです。4枚の鋼製の曲面で構成される屋根を中央の円柱で支える架構で、機能性に加え、独自の象徴性を併せ持ちます。

「アンブレラ・ストラクチャー」により、京都の自然から町並みへ、町並みから広場へ、そして建築へ、建築から小さな部屋に至るまで地域に連続した空間が広がります。

当時、店内の中心には大きなカウンターがありましたが、新店舗においてはお客さまのニーズと時代の変化に合わせて店内の大部分を個別ブースで構成しました。これにより、お客さまは周りの様子を気にすることなくリラックスした雰囲気の中で職員とお話いただけます。

他にも、老朽化による劣化や外気の影響を受けやすいといった職員の意見も反映して、天井には膜天井を用いて熱の影響を軽減、遮熱効果の高いガラスと電動式のブラインドで日差しを遮り、長時間この場所で働く職員にとっても過ごしやすい空間にしています。

個別ブース
膜天井
旧北山支店で使われた空調口

北山支店には、外壁に設ける窓のかわりに、採光、通風のための二つの中庭があります。

中庭は部屋との境がすべてガラススクリーンになっており、開放的であるとともに落ち着いた空間を形成しています。新・北山支店では中庭の一つにパラソルを設置し、天気の良い日には心地のよい穏やかな季節を感じられる席としてご利用いただけます。

旧北山支店の中庭
パラソルのある中庭

菊竹清訓氏設計の建物を紹介する展示ブースの設置!

新・北山支店の見どころの一つとして、コミュニティ・バンクの空間計画を支えた菊竹清訓氏設計の当金庫の建物を紹介する展示ブースを設置しました。

当時、「コミュニティ・バンク」の活動を物質的に支える建築の設計・デザインを行うプロジェクト「京都信用金庫空間計画」が進められ、建築家・菊竹清訓氏はその一員として、1971年から1993年の20年あまりにわたって、50を超える京都信用金庫の建物を設計しました。

展示ブースでは、北山支店のリニューアル前後の模型や、当時の北山支店を俯瞰して見ることのできるスクリーンが設置されています。

パワーアップした北山支店は、コミュニティ・バンクの理念を象徴する店舗の一つとして、これからも、ゆたかなコミュニティの実現を目指します。


北山支店のリニューアルオープンに向けて(2022年3月掲載)

北山支店は、アンブレラストラクチャーの原型を残したまま2022年12月のリニューアルオープンを予定しています。

傘を広げた形に似ていることから命名された建築様式「アンブレラストラクチャー」は、日本を代表する建築家、菊竹清訓氏が手がけました。傘の下に多くのコミュニティが集まることを象徴しており、景観面では周囲の山並み、家並みに溶け込むのがその特徴です。

大きな一つの傘をモチーフとした同支店の建物は、1974年より街のランドマークとして地域の住民の方に親しまれてきました。

京都信用金庫の当時の理事長だった榊田喜四夫は、1971年に日本の金融機関で初めて「コミュニティ・バンク」を提唱し、その考え方を店舗の設計やデザインにまで実践し、地域社会に「コミュニティ・バンク」への共感を育んでまいりました。

北山支店では当時から、営業時間終了後に住民の方が支店に集まり自分たちの街のことなどを話し合う姿があり、金庫職員と住民の方がともに地元の商店街や飲食店を盛り上げようとする一体感が今も生きています。

当金庫には、今もなお「コミュニティ・バンク」の考えが深く根付いており、2021年3月に放映されたNHKの目撃!にっぽん「京都“おせっかいバンカー”物語」に代表されるような、お客様に「とことん寄り添う、おせっかいバンカー」が、お客様の悩みや課題に対して日々親身になって取り組んでいます。

今回、北山支店の外観と共に「コミュニティ・バンク」の理念を未来へと引き継ぎ、地域の人と事業との関係性を深め、ゆたかな地域社会をお客様とともに築いていきます。

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