創業100年の暖簾を守っていきたい

一番身近な課題解決から

チャレンジ副業制度

伝統産業を絶やさないために

 京都の伝統産業である呉服業界を下支えしている刷毛製造業。生活様式の変化で呉服市場が縮小し、刷毛製造業にも後継者不足などの影響が出ていました。そのような中、当金庫のネクストコミュニティ共創部の武藤は「チャレンジ副業制度」を利用して、実家の家業である刷毛製造業に従事しています。後継者がいなかったため、曾祖父の代から三代目である父親の代で廃業する予定でしたが、父親から引き継いだ技術で創業100年の暖簾を守ろうと、週に一度、父親について、刷毛製造の技術を習得しています。

友禅染用刷毛

熟練工の技を習得するには一苦労

 武藤にとって幼少期から祖父や父の作業場に立ち入ることは少なく、作業工程をじっくり見るのは初めてでした。簡単に見える作業も実際にやってみると、難しくて思うようにいきません。今は作業の第一段階である「毛すき(毛先を櫛を使いきっちりと揃える作業)」を習得中です。一つの製品が出来上がるのには熟練工でも約1時間を要し、商品を世に出せるようになるには何年もかかります。

師匠である父との作業風景

一番身近な課題を解決したい

 武藤が所属する「ネクストコミュニティ共創部」では、社会が抱える様々な課題の解決に当たっています。まずは一番身近な自分自身の課題とも言えることの解決に当たることで、京都の伝統産業の一翼を担っていきたいと、一つずつ工程を習得し、一人で仕上げられるよう真剣に取り組んでいます。

刷毛の毛足を整える工程

くらし方に合わせた働き方 その他の事例 PROJECTO METHOD