当金庫では、「デジタル化をしないといけないという危機感があるが、どうすればよいかわからない」という課題をお持ちの事業者さまに向けて、デジタルサポートサービスを行っています。多数のお客さまから自社ご事業のデジタル化に関するお悩みをお伺いし、協力会社と共に支援しています。
こうした取組の中で多くの中小企業の方々の事業課題をお伺いすると「社内の業務で悩みが全くない中小企業はいない」ということを実感しました。
そこで、京信デジタル相談会では「3テーマのトークセッション」「お悩み相談ブース」「最新ツールブース」を通して、事業者さまが抱えるデジタル化、DX化に向けた課題解決の機会となることを目指し開催しました。
また、当金庫の営業担当者も事業課題を伴走支援するために、事業者さまに同行し、IT企業との相談やイベントに参加。事業者さまとともにお悩みのヒアリングや解決策の模索を行いました。
「インボイス」「働き方」「アトツギ」3テーマのトークセッション
QUESTION4階のコミュニティステップスで行われたトークセッションでは、「インボイス」「働き方」「アトツギ」に焦点をあてた3テーマのトークセッションを行いました。
「インボイス」をテーマにしたトークセッション
株式会社マネーフォワードの田中氏と税理士法人広瀬の廣瀬氏が対談されました。2023年から導入されるインボイス制度。その対応に頭を悩ます企業に向けて、何をすればいいのか、必要な考え方や行動について話されました。
質疑応答の場面では、「自社はこのような状況だが、どうすればいいか?」など、リアル・オンライン問わず質問が飛び交い、どの企業でも同じように悩んでいることの確認や、まずは担当税理士や経理担当者に状況を確認するといったすぐにできるアクションを共有することで、解決に向けた一歩を踏み出すきっかけになりました。
「働き方」をテーマにしたトークセッション
当金庫では窓口で接客しながら事務処理を完結できる端末システム、オンラインを活用したリモート接客、電子契約の導入など、各業務の中でいくつかのデジタルシステムを活用しています。
「働き方」をテーマにしたトークセッションでは、デジタルシステムの活用について、サイボウズ株式会社の玉田氏と実践者として当金庫理事長の榊田が対談。デジタルツール導入による、業務の負担軽減に加えて、デジタルと人の力がコラボレーションすることで創出する新しい技術や価値の可能性について話されました。このトークセッションの直後は、サイボウズブースに多くの来場者さまが押しかけ、大変賑わいをみせました。デジタル化により実現できる働き方改革について、事業者さまの関心の高さがうかがえるトークセッションとなりました。
「アトツギ」をテーマにしたトークセッション
京都亀岡に自社農場をもつ京つけもの屋株式会社もりの森氏をメインパネリストとして招き、アトツギ支援のプロフェッショナルである税理士法人広瀬の廣瀬氏と当金庫事業アトツギ支援部の大谷、デジタル化支援のプロフェッショナルである京なか株式会社 代表取締役兼京都コンピューターシステム事業協同組合理事長の桂田氏と特定非営利活動法人ITコーディネータ京都理事の小笠原氏の5者の対談を通して、アトツギ×デジタライゼーション両面で抱えるお悩みを紐解きました。
事業を続けていくうえで、必要不可欠な会社を継ぐ次世代の存在。後継者であるアトツギが企業に求めること、アトツギの立場として考える自社とデジタルの活用について、森氏と「アトツギ支援のプロ」「デジタルのプロ」が自らの経験をもとに熱いディスカッションがなされ、目まぐるしく変化する環境の中で将来どうしていけばいいのかについて、会場が一体となって考えるトークセッションとなりました。
どのトークセッションも実体験をもとに話されたものであったので、参加された事業者さまは、自社の参考にしようと真剣に耳を傾けておられる様子でした。
IT・デジタルシステムのプロフェッショナルに個別相談
企業のお悩みを個別に相談「お悩み相談ブース」
QUESTION7階のクリエイティブコモンズでは、リコージャパン株式会社、NDIソリューションズ株式会社、特定非営利活動法人ITコーディネータ京都、京都コンピューターシステム事業協同組合、株式会社京信システムサービスといったIT・デジタルシステムのプロフェッショナルに日頃抱えるお悩みを相談することができるブースを設置しました。ここでは、朝から夕方まで各ブースで事業者さま・当金庫営業担当者・IT企業の3者が真剣に話されている光景が広がりました。
業務のデジタル化と言っても、自社の業務の中で、どの業務がデジタル化できるのか、デジタル化すると社員の負担が軽減するのかどうかわからないという悩みをもつ企業が数多くあります。
個別のお悩み相談ブースでは、各企業が抱える事業特有のお悩みを伺い、企業の事業形態に合わせたデジタルシステムの提案が行われていました。
デジタル機器が体験できる「最新ツールブース」
同じく、クリエイティブコモンズでは、サイボウズ株式会社の「kintone」、株式会社リクルートの「Airペイ」、株式会社マネーフォワードの「マネーフォワード クラウド」、日本マイクロソフト株式会社の「Teams」を実際に体験できる「最新ツールブース」を併設しました。
各ブースでは、デジタルシステムを開発している企業のスタッフが、機器の使い方やシステムの特徴について直接説明する様子もみられ、デジタル機器に苦手意識を持つ事業者さまにも丁寧に対応されていました。
行列ができるブースや一度に複数の事業者さまを集めてデモンストレーションが行われるなど、日ごろ関心はあったけれどもどういうものかということを実際に体験され、大いに盛り上がりました。デモンストレーションをきっかけに、導入を決断される事業者さまもおられました。
デジタルのプロに相談後、当金庫の担当者と事業相談
QUESTION8階のDAIDOKOROには、休憩所が設けられ、No.CAFE KYOTOさまのコーヒーとSUGITORAさまの焼き菓子とともに、事業者さまと当金庫営業担当者が、日頃の近況やイベントの感想を語り合う場となりました。
相談後に、当金庫営業担当者と今後の事業について膝をつき合わせて活発に議論や感想を交換し合う姿が多く見られました。
『京信デジタル相談会』に来場されたお客さまからは「IT化・デジタル化という言葉はよく聞くけれど、よくわからず避けていました。今回参加して、自社で活用したいデジタルシステムが想像できました。」「属人化した業務や管理体制を何とかしたいとずっと思っており、それを打開できる機会となったのでありがたく思います。」などのお声をいただきました。
これからも事業のデジタル化支援を通じて地域の皆さま、事業者さまの声に耳を傾け、課題解決につながるよう、伴走し続けます。いつでもお気軽にご相談ください。