環境に配慮したものづくりで

社会を支える町の工場

◇角丸ゴム株式会社◇キラリと光るS認証企業 Vol.8

コミュニティ・バンク京信では、ソーシャル企業認証制度 S認証」(S認証)の認証取得をサポートするSCA(ソーシャル企業認証アドバイザー)としての活動を行っています。

S認証は、一般社団法人 ソーシャル企業認証機構が運営する企業認証制度。社会課題の解決やESG経営を目指す企業に対し、経営方針や事業内容、社会的インパクトなどを基準に、評価・認証を行います。

この「キラリと光るS認証企業」シリーズでは、そんな「S認証」を取得した企業や、それをサポートしたSCAである当金庫職員の取組をご紹介します!


Vol.8 角丸ゴム株式会社

今回ご紹介するのは、2024年9月に認証された
大阪府大阪市の角丸ゴム株式会社 さまです。
同社は、水中ポンプや船舶などに用いられる工業用ゴム成型製品や、ゴムと金属、ゴムと樹脂など異なる素材を接着する技術を用いた加工品などを製造されています。
1955年に創業し、以来、顧客の「こんな製品が欲しい」という声に寄り添い、様々な依頼に柔軟に応えてこられた企業です。

同社HP▶https://www.kakumaru-r.co.jp/

時代の変化に合わせ、最高の品質をお客さまに

角丸ゴムさまは、これまで年間1,200㎏ものゴムの原材料を廃棄せざるを得ない状況にありました。
その理由として、どのような発注にもスムーズに対応できるように多様な材料を定期的に一定量仕入れていた、という事情があったからです。材料によっては使用期限が短いものもあるため、受注状況により使用頻度の少ないものは廃棄せざるを得ない状況が発生していたのです。

代表取締役の武田さま(左)と営業担当者の池田(右)
工業用ゴムの製造過程

そこで同社は、ゴム廃棄物の削減を実現する施策の1つとして、外部委託していたゴム原材料調合の「混ぜ合わせ」という工程の内製化に取り組みました。

「混ぜ合わせ」とは、製造する製品の特徴に合わせた材料を作るために、硬度の異なるゴムを混ぜ合わせる工程のことを指します。

「混ぜ合わせ」の工程を社内に導入し、適切な在庫管理ができるように社内体制を構築した結果、過度な仕入れを抑制することができ、年間平均360㎏のゴム廃棄量削減を実現できました。

S認証取得から見えてきた今後の目標

同社がゴム廃棄物の削減に会社として取り組んだきっかけは、環境問題への意識と責任感だったといいます。

ゴム製品は、工業やインフラを支える重要な役割を担っている一方で、自然分解が難しく、埋立地の容量を圧迫したり、適切な処理を行わなければ土壌汚染や水質汚染、ひいては人々の健康に影響を及ぼす可能性もあるという課題がありました。

代表取締役の武田さまは、「こうした課題も抱えるゴム製品を扱うからこそ、事業を通じて社会課題を解決したい・地球環境を守りたいという想いを持った。」と語ります。

同社はこの取組を通じてS認証を取得。環境に配慮をしたものづくりをしながら、地域密着型の企業として成長していくことを目指されています。


お客さまの声

角丸ゴム株式会社
代表取締役 武田 一哉 さま

S認証を教えてくれた池田さんには本当に感謝しています。S認証の取得後、展示会に出展する際には認証状を持参して、商品と一緒にアピールをすることで来場された方の多くが興味を持ってくれます。

S認証取得をきっかけに他の認証制度なども自ら調べるようになり、色々なものを知るきっかけになったと思います。

S認証を取得したあと、さらに勉強していくことで、社内環境が非常に良くなったと感じました。社員の環境に対する意識やモチベーションアップにもつながりました。


職員の声

コミュニティ・バンク京信 大東支店
ソーシャル企業認証アドバイザー(SCA)

池田 啓悟

社長の熱意に応えたいという想いから、同社へS認証をご案内しました。
S認証は、自社が社会に良いことをしているとまだお気づきでない企業さまが、気づくきっかけになるツールだと考えています。

S認証をご案内することにより、お客さまとの距離を縮める良いきっかけにもなりました。

大東エリアには製造業が多く、地域の企業はもちろん京都の企業とも繋がりたいというお声をよくいただいていますので、今後はイベント開催などを通じて事業者さま同士を繋げる活動にも積極的に取り組みたいです。

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