京都・西院に本社を構える株式会社東京セロレーベル(後に株式会社セロレーベルに改称)様は、工業用プラスチックフィルムの製造・加工業を営まれています。
同社の社長星野様は、商品パッケージデザインのリニューアルに向けて動き出されていました。その商品とは、工業用として使用される両面粘着テープ。一般には、「紙管留めテープ」と呼ばれます(写真はリニューアル前のパッケージ)。
諦めていた産学連携
パッケージデザインのリニューアルにあたり、当時星野社長が検討されていた方法は、①社内で行う、②パッケージ業者に依頼する、③デザインの専門家に依頼する、④産学連携で学生に依頼する、の4つでした。
その中でも、以前より常に新しいものづくりに挑戦されてきた星野社長には、「産学連携で学生に依頼する」ことにより、新しい発想を取り入れたいという想いが強くありました。
しかし、これまで学生とのつながりがなかった星野社長にとっては、諦めざるを得ない選択肢となってしまっていました。
Students Labを知る
転機となったのは、本店の営業担当者・山本から案内を受けて参加したQUESTIONの内覧会。
そこで偶然、学生が集まるフロア「Students Lab」を知った星野社長は、QUESTIONコミュニティマネージャーの高木に、パッケージデザインリニューアルの構想を相談されました。
相談を受けた高木は、すぐさま学生会員でQUESTIONとのつながりも強い、京都芸術大学の学生の太田さんをご紹介。太田さんの声掛けで同大学から4名の学生が加わり、計5人でデザインコンペを行うこととなりました。
デザインコンペを開催
そして後日、QUESTIONのセミナールームにてコンペを開催。計11個のデザインがプレゼンテーションされました。
「最初は採用できるデザインが出てくるか不安だった」という星野社長でしたが、学生の自由な発想から生まれたデザインはどれもレベルが高く、「一点だけを選ぶのが難しかった」といいます。
また学生にとっても、普段の授業や課題では自分の思想を形にすることが多いため、クライアントからの依頼を形にすることは少なく、とても貴重な経験となったそうです。
そしてコンペの結果見事採用されたのは、濱野ひかりさんデザインの「Conneect」。
その後も学生との間でやりとりと修正が繰り返され、ついに2022年1月に新パッケージが完成、同月26日の展示会にてお披露目することができました。
株式会社 東京セロレーベル
代表取締役 星野 光さま(写真中央)
自社製品のパッケージデザインをリニューアルしたいと考えていたところ、QUESTIONのコミュニティマネージャーに京都芸術大学の学生さんをご紹介いただき、デザインコンペを開催していただきました。
従来は社内で考えたり、業者に委託したりしていましたが、今回は新しい方法で取り組み、そして新しい感覚のパッケージができて大変嬉しく思っています。コンペに応募いただいたすべての作品は個性やアイデアに溢れ、いい刺激を受けることもできました。
QUESTIONでの偶然の出会いがなければ、今回のプロジェクトは始まりませんでした。QUESTIONは「偶然を起こしてくれる場所」ですね!