消費者の目線から

経営者の目線に変わりました

事業者の想いと課題を知った 取引先派遣研修

当金庫の営業担当者の青木は、2021年1月中旬から約1か月間、アミタ株式会社様が運営する「京都ハンディクラフトセンター」で派遣研修生として仕事をしました。1967年にオープンした同センターは、東山・岡崎エリアの人気の観光スポットです。同エリアには、美術館や動物園をはじめとする多くの文化交流施設や歴史ある社寺があり、季節を問わず国内外から様々な観光客が訪れます。同センターではまた、観光客への食事の提供をはじめ、京都にゆかりのあるお土産品の販売のほか、京象嵌や銀七宝など伝統工芸品づくりの体験教室にも力を入れています。

当金庫より派遣された青木は、まず接客業の基本であるレストランでの接客、盛付、配膳、清掃等を中心に業務にあたりました。そこで大量の配膳に圧倒されます。業務を通して配膳の効率面を考慮しつつも盛付や色彩にこだわっていることを知り、日ごろは一人の客としてしか物事を見ていないことを痛感させられました。残念ながら研修期間中はコロナ禍により、来店客は国内在住の外国人と、国内旅行者が中心でしたが、外国人にとって日本文化は変わらず根強い人気があり、海外向け通販事業も盛況です。従業員さんが英語で接客から書類作成、メール対応までされており、伝統工芸の魅力を広く伝えられることが同社の大きな強みだと感じました。

青木は、京象嵌や銀七宝の製作を通じて伝統工芸の奥深さを体感する中で、市場規模が縮小していることや後継者不足など、伝統工芸が抱える課題を目の当たりにしました。そして、完成品としてのモノだけで魅力を伝えるのではなく、作り手の想いや製品のバックグラウンドなどの消費者の琴線に触れるような「伝え方」が重要だと気付き、人々が交流するプラットフォームの構築や人と人をつなぐハブとしての役割を担う存在の必要性を強く感じました。観光、伝統工芸、飲食、小売、ものづくりと幅広いテーマに携わり、多くの経験と気づきを得た研修となりました。

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