その一杯が世界をよくする

温かな社会を目指すコーヒーショップ

◇Latte Art Junkies Roasting Shop◇キラリと光るS認証企業 Vol.11

コミュニティ・バンク京信では、ソーシャル企業認証制度 S認証」(S認証)の認証取得をサポートするSCA(ソーシャル企業認証アドバイザー)としての活動を行っています。

S認証は、一般社団法人 ソーシャル企業認証機構が運営する企業認証制度。社会課題の解決やESG経営を目指す企業に対し、経営方針や事業内容、社会的インパクトなどを基準に、評価・認証を行います。

この「キラリと光るS認証企業」シリーズでは、そんな「S認証」を取得した企業や、それをサポートしたSCAである当金庫職員の取組をご紹介します!


Vol.11 Latte Art Junkies Roasting Shop

今回ご紹介するのは、2024年12月に認証を取得された京都市のLatte Art Junkies Roasting Shopさまです。

同店は、数々のラテアートの大会で優勝を収めた店主が「本当に美味しいと心から思えるものだけを提供する」という信念のもと開業されたコーヒーショップで、脱プラスチックや、就労支援施設で作られたトマトジュースの販売などを通じて、環境問題の解決や地域社会の発展に貢献されているお店でもあります。

同店HP▶https://www.junkies-cafe.com/

Latte Art Junkies Roasting Shop 北野天満宮店
店主の大西さまによるラテアート

環境にやさしい「バガス」のストロー

店主の大西さまにお話を伺いました。

「当店は環境負荷を減らすために『脱プラスチック』に取り組んでいます。珈琲豆を海外から仕入れる際に発生する大量の廃プラスチックを目の当たりにし、環境汚染問題を実感しました。そこから、カップや蓋、ストローといった、お客さまへの提供に関わるものは全て代替品に置き換えています。特にストローに関しては、一般的に代替品として使われる紙ストローではなく、『バガス』のストローを使用しています。」

バガス」とは、サトウキビを圧縮したあとの搾りかすのことです。バガスのストローは紙ストローに比べ、ふやけにくく、珈琲の美味しさをそのまま保つことができます。「脱プラスチック」を積極的に推進することで、年間約6,000~8,000杯分のプラスチック削減を実現しており、地域の方々や外国人観光客からの称賛の声も多数寄せられています。

また、珈琲豆は持続可能な農業を目指すための認証制度である「レインフォレスト・アライアンス認証」を受けたものを積極的に導入しています。これらの商品は、通常より仕入れ単価が高くなるものの「良質な珈琲豆が育つ環境を守りたい」という大西さまの思いのもと採用されています。

「Latte Art Junkies Roasting Shop」店主の大西さま

コーヒーショップにトマトジュース!?

また同店では、障がいをお持ちの方の雇用機会を増やす取組として、和歌山県の就労支援施設で作られたフルーツトマトジュースを販売しています。
きっかけは、とあるイベントでの出来事。たまたま出会った施設職員の方とお話をした際に「利用者の方が製造しているトマトジュースの販路を広げたい」といった悩みを聞かれました。利用者の方が一生懸命に作ったトマトジュースの味に感銘を受けた大西さまは「販路拡大をお手伝いし、施設の持続的な運営に貢献したい」と思い、すぐに店頭での販売を開始。さらに、同店のロゴ入りのラベルも施設で製造してもらうことで、継続的に作業を依頼し、施設利用者の雇用機会の創出にも寄与しています。

現在は年間300本のトマトジュースを仕入れており、障がいの有無に関わらず、本当に美味しいものを届けられる社会の実現を目指されています。


就労支援施設で作られたトマトジュース

今後は地域社会の活性化のため、地域イベントへの積極的な参加も決められたLatte Art Junkies Roasting Shopさま。大西さまはこれからもコーヒーショップでの取組を通じて、環境や社会問題の解決に挑み続けます。

店主の大西さま(右)と当金庫SCAの足立(左)

お客さまの声

Latte Art Junkies Roasting Shop
店主 大西 剛さま

                                    

                                     

この取組を行うことで仕入れ単価が上がるなどの課題もあります。

しかし、「このお店は社会課題に対してきちんと向き合っているね」と評価してくださり、ファンとして通ってくれるお客さまもいます。

これからもS認証企業のコーヒーショップとして、変わらず社会課題に向き合い続けていきたいと思います。


職員の声

コミュニティ・バンク京信
ソーシャル企業認証アドバイザー(SCA)

足立 達哉

                                       

                                      

同店は専門とする珈琲だけでなく、社会課題に対しても非常に意識が高いところが特徴です。

そこで、S認証を通して、同店の取組を多くの方に広めたいと思い、本制度をご案内しました。

現在、S認証の魅力を広められる人材を増やすために当金庫内のSCAに向けた勉強会を自主的に開催しています。これからも自ら動き続け、地域の発展に寄与していきたいです。

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