滋賀県近江八幡市のあきんど道商店街で蜂蜜の小売業を営む株式会社 CARAVANさま。同社の代表取締役 谷口さまは、「体にも環境にも優しい蜂蜜をもっと世に広めたい！」との熱い想いを持ち、2023年5月に蜂蜜小売店「Rich Label 832」を創業。
その想いに共感し、創業のサポートだけでなくさまざまな提案を行った事例をご紹介します。
2022年９月に、当金庫守山支店が開催した滋賀県の事業者が集まるマッチングイベント「MiRise Shiga Moriyama 2022」。このイベントに出展し、当金庫の取組に共感いただいたお客さまより「京信さんは色んな方とマッチングしてくれるから、ぜひ知人であるCARAVANの谷口さんを紹介したい」と、同支店 営業担当の山下のもとに連絡が入りました。
早速、山下は谷口さまと面談し、谷口さまの事業に対する熱い想いをお伺いしました。
事業への熱い想い
創業にあたり谷口さまが注目したのは、蜂蜜のポテンシャルの高さと魅力。
蜂蜜は同じ甘味料の砂糖に比べ、血糖値数が低く太りにくいうえに、抗菌作用も栄養価も高く、また蜂による花の受粉から作られるため、環境にも優しい商品です。その魅力を知り、谷口さまは「甘味料として、蜂蜜をもっと普段使いしてもいいのではないか？蜂蜜のポテンシャルをもっと活かして、蜂蜜を日常の甘味料として広めたい」という想いを強くされました。
そして、蜂蜜の魅力を伝えるための「オリジナルブレンド蜂蜜」を考案されたのでした。
オリジナルブレンド蜂蜜
谷口さまが考案したブレンド蜂蜜
蜂蜜は、複数の花から蜜を抽出する「百花蜜」、一つの花から蜜を抽出する「単花蜜」と、採取方法により２つの種類に分類されます。
谷口さまはまず、単花蜜の食べ比べを行い、単花蜜特有の個性的な尖りを持った味を感じとりました。他の料理に付けたり、かけたりする蜂蜜の用途上、このままの味では使いづらいと考えた谷口さまは、それぞれの良さを伸ばし弱みである味の尖りを減らすことで、どんな食材にも合う蜂蜜を作るという独自の手法を考案。そして、さまざまな単花蜜同士を掛け合わせ、より普段使いしやすい味になる組み合わせを追求し、できあがったのがブレンド蜂蜜です。
ブレンド蜂蜜は、オレンジの花から採取した蜜に「アカシアの花」や「そばの花」の蜜を掛け合わせ、単花蜜の味の尖りを残しつつ食べやすいマイルドな味へと改良しています。
あきんど道商店街への熱い想い
また、谷口さまは蜂蜜をただ広めるだけではなく、地元のあきんど道商店街を活性化させたいという想いもお持ちでした。そこで、商店街を盛り上げる「地域おこし協力隊」に加入し、招き猫看板やWEBサイトの立ち上げなどの企画を、商店街のメンバーとともに実行。観光客や地元の方にあきんど道商店街をPRするなどの活動をされていました。そんな谷口さまは、「珍しい蜂蜜専門店をあきんど道商店街で開業して、たくさんのお客さまに来店していただくことで地域を盛りあげたい！」と考えておられました。
それを聞いた守山支店の山下は、谷口さまの熱い想いと、あきんど道商店街やブレンド蜂蜜制作時の企画力、また前職で磨かれたデザイン力を活かせばきっと良いものが生まれると確信し、創業のサポートを申し出ました。
お客さまに寄り添った４つの提案
谷口さまの創業にあたり、山下は４つの提案を適切なタイミングで行い創業をサポートしました。
①オリジナルブレンドの商品化に向けて「知財の個別相談会＆交流会」をご案内
山下は、「ブレンド蜂蜜」の完成に伴い商標権について詳しく知りたいという谷口さまの考えを聞き、当金庫の共創施設QUESTIONで開催される「知財の個別相談会＆交流会」を案内。現在は、知財の審査を進められています。
また、交流会では、さまざまな業種の方との繋がりを作られました。商品化に向けた知識の提供と新たな事業者との関係構築、2つの面でのサポートを実現する結果となりました。
②キャッシュレス化のために、Airペイ・Airレジ・事業性クレジットカードの利用をご提案
創業するにあたり、キャッシュレス化という現代の変化にも対応ができるように、AirペイやAirレジ、事業性クレジットカードを提案。店舗運営に伴い、さまざまな決済方法ができるようにサポートを行いました。
③株式会社 京信保険サービスをご紹介
食品を扱うことやお客様と接することから、万が一、他者に損害を与えてしまった場合のリスクに備えるために事業保険の必要性をお伝えしました。そのうえで当金庫のグループ会社である株式会社 京信保険サービスを紹介。谷口さまに事業保険の必要性という「気づき」を提供したうえで、安心して事業に取り組むことができるようサポートを行いました。
④オリジナル新商品の発表を兼ねて、購入型クラウドファンディングをご提案
谷口さまが「ブレンド蜂蜜」以外の新商品を検討中であることを知り、マーケティング的にもブランディング向上のためにも、クラウドファンディングを用いることが最適であると考えた山下。当金庫と提携している株式会社マクアケ（Makuake）をご紹介し、マクアケの担当者さまにご相談に乗っていただきました。「金融機関からの紹介であれば、信頼できる」と谷口さまに安心と喜びを提供することができました。
お客さまと起業家たちを繋ぐ
また、山下は「谷口さまに新しい起業家さまとの繋がりを作りたい。その繋がりから谷口さまの事業に関する新しいアイデアが生まるれるのではないか。」と考え、谷口さまに守山支店取引先 株式会社 いとさまを紹介しました。
同社は、滋賀県でエディブルフラワーの農業事業とコワーキングスペースの運営を行う会社です。また、代表取締役の山崎さまは、創業塾講師や「#起業家女子」の地域担当トレーナーなど、起業を支援する企画に携わっておられます。
山下の提案を山崎さまも快くお受けくださり、早速谷口さまにご紹介。山下の考え通り、お二人は出会ってすぐに意気投合され、山崎さまの繋がりから静岡県の起業家さまをご紹介いただきました。現在、その会社とのコラボ商品の話が進行中です。
（写真：打ち合わせの様子）
また、山下がお繋ぎしたのは起業家だけではありません。
京都で食をテーマに活動する事業者が集結する「KOINマルシェ」がQUESTIONで開催された際は、山下は谷口さまと一緒に見学へ行きました。そこで、直接バイヤーとの引き合わせを行い、商談の話が進んでいます。
山下は創業の支援に限らず、これからの経営に必要なことを想像し、谷口さまと起業家との繋がりや事業の拡大、認知度向上に向けての幅広いサポートを行いました。
当金庫は今後も、お客さまの繋がりや事業の発展に向けたサポートにも努めてまいります。
お客さまの声
株式会社 CARAVAN
代表取締役社長 谷口 晟士さま
他の金融機関にも融資のご相談をしており、相談以上の金額を提示してくださった所もありましたが、山下さんにはその金額をはるかに超えるサポートをしていただき、感謝の一言です。
創業するにあたり、足元を固めるためのご紹介をいただき安心できました。また、事業を拡大する上でも、私の事業に関連する事業主やバイヤーの方が集まるイベントを多数ご紹介いただくだけでなく、イベントに足を運んでいただき直接引き合わせていただけるので、コラボや取引に繋がりやすく大変助けられております。
京信さんは、事業主に寄り添い、事業主同士を繋げることでお互いの利益を確実に伸ばせるように丁寧に対応してくださる良い金融機関だと思います。
担当者の声
守山支店 営業担当
山下 拓之
谷口さまは、蜂蜜を使った様々な商品展開や「蜂蜜を世界の調味料としてアップデートしたい」という夢を持っておられます。一緒にその想いや夢を形にしていく中で、お役に立てることはないかと考えながら伴走してまいりました。
また、いつも感謝の言葉を丁寧にいただけるので、私もやりがいを感じながら伴走できたように思います。「担当していただいたのが山下さんで良かった」とお言葉をいただけたことや、店舗オープンの際に満面の笑みでお迎えいただいたときは、とても嬉しかったです。
今後とも谷口さまの想いに寄り添い、より発展していただけるように多くの方々とお繋ぎしていきたいと思います。
