株式会社きたやま南山様は、京都北山通沿いにある築200年の古民家で、焼肉店を親子2代で経営。今年で開業50周年を迎えます。
同社は生産者と消費者をつなぎ、多くの方を笑顔にする“食の流れの実現”を目指されており、コロナ禍での一時休業が生じた中でも、食を通じた様々な事業に挑戦されています。
“シェアキッチン”を立ち上げたい!
楠本社長は、緊急事態宣言の発令中、弁当や焼肉セットなどの店頭販売に営業形態を切り替え、事業を継続されていました。その一方で、近隣飲食店では「加工食品の製造販売といった営業形態に挑戦したくても単独では難しい」と悩まれていました。それを耳にした社長は、「食の流れを止めないためにも、近隣飲食店と共用できる製造設備を備えた“シェアキッチン”を作りたい!」との想いを胸に、新たな事業への挑戦を決断されました。
(写真はきたやま南山様自家製の焼肉・ステーキ弁当)
お客様の想いを形に!~事業計画書の磨き上げ~
新事業への挑戦にあたり、楠本会長は事業再構築補助金の活用を思いつかれ、京信営業担当の阪田に相談されました。相談を受けた阪田は楠本様親子の想いに共感し、補助金申請に必要な事業計画書の作成に協力しました。 阪田は当金庫の専門部署と連携し、会長が作られた計画書の分かりにくい表現を洗い出し、内容を徹底的に分析した上で計画実現のための具体的根拠を明らかにしました。半年にわたって一緒に計画書の内容を磨き上げた結果、補助金は無事採択となり、念願のシェアキッチン事業が動き始めました。
食と農と人をつなぐ“架け橋”となるコミュニティに!
完成したシェアキッチンでは、近隣飲食店の料理人だけでなく食材の生産者も一緒に、コロナ禍で行き場を失った食材を加工・販売されており、作り手同士の交流も進んでいます。同時に、併設の保育園と連携し、食育推進の場として子供たちに生きる力を育むコミュニティの運営も開始。料理家監修のもとで子供の食育・探求学習プログラムを毎月実施されており、楠本様親子が構想を重ねてきた次世代に食をつなぐ取組が今、着々と進んでいます。
株式会社 きたやま南山
楠本 貞愛さま 楠本 公平さま
食を通して地域に“生きる力”を!
シェアキッチンの新事業スタートに当たって、京信さんに補助金申請のサポートをしていただきました。
食の流れを止めないためには、飲食店と消費者だけでなく、農畜産物を大切に育てる生産者とのつながりも不可欠です。「“焼肉=笑顔が集う食の場”という消費者への想いを大切にしつつ、食を支える生産者の想いも知ってほしい」と考え、行き着いたところが“シェアキッチン”でした。新事業への挑戦は不安でしたが、どんな時でも地域に寄り添い続ける京信さんの姿に勇気をいただきました。