金属加工の技術を活かした新事業
大阪府の東部に位置する人口およそ12万人の街、大東市。製造業が盛んであり、機械や金属を中心に、プラスチック製品、鉄鋼、パルプ・紙・紙加工品などが製造されており、3,500億円を超える製造品出荷額等を誇ります。
そんなモノづくりの街に拠点を構える株式会社 京伸さまは、板金加工・製缶加工・機械加工・バフ研磨などを担う総合金属加工メーカーです。同社代表の古川 治樹さまは、健康維持のためにパーソナルジムに通う中で、普段使っている筋トレマシンが、自社で取り扱っているような部品や加工品からできていることに気付きました。
そこで古川さまは「自社の技術で筋トレマシンを作れるのでは」と思い立ち、オリジナル筋トレマシンの開発を決意。
今回は、そんな古川さまの挑戦に、門真支店 若林が伴走したエピソードをご紹介します。

本業とは違う業界への参入

筋トレマシンを作るにあたって、まず市場調査を開始した古川さま。日本のフィットネス業界を調べる中で、使用されている筋トレマシンについて大きな気付きを得ました。
それは、ほとんどのマシンが外国産であるということ。さらに価格帯も、OEM製造の安価な製品か、有名ブランドの高価な製品に二極化していることでした。
この業界には、ブランド製品より手頃な価格で手に入り、なおかつ高品質な国産マシンの需要があると確信された古川さまは、すぐに開発に着手されました。
ANSWERで商品化を目指す
そんな古川さまの想いを知った門真支店の営業担当 若林は、当金庫が開催する商品開発講座
「ANSWER」をご紹介。
「ANSWER」とは、自社ブランドの立ち上げや新商品の開発を検討する中小企業を対象とした商品開発実践プログラムです。
広告プロモーションや新規事業へのアドバイスなどを手掛ける、有限会社セメントプロデュースデザインさまと当金庫が共同運営し、全7回の講座を通じて、徹底した自社分析や商品開発企画に取り組んでいただきます。
同じ志を持った事業者たちが切磋琢磨しながらプログラムを進めていくため、活気に満ち溢れ、多くの学びが生まれる場となります。
「ANSWER」への参加を二つ返事で決められた古川さま。受注加工を中心に担ってこられた同社ではあまり経験のなかった、製品企画やブランディングについて学ばれました。
プログラムで得た知識と自身の筋トレの経験、金属加工のノウハウを組み合わせることにより、ついに筋トレマシン「K-MAX」が誕生しました。



門真支店のロビーで筋トレマシンが試せます!
マシンの開発中、古川さまは認知度アップについて若林に相談しました。すると若林は門真支店のロビーに「K-MAX」を設置することを提案。門真支店は法人・個人事業主への営業を専門とする事業性特化型店舗であるため、来店される他の事業者さまの関心を集められるのでは、という狙いがありました。
実際『金融機関に筋トレマシン』という意外な組合せは、多くの方にインパクトを与えました。なかには「K-MAX」を体験される方もおられ、期待以上の知名度向上につながりました。

社長の背中をプッシュアップ!「K-MAX」は全国へ
若林はまた、大東市のふるさと納税の返礼品として「K-MAX」を出品することを提案。古川さまは「チャレンジできることは全てやりたい」とふるさと納税に挑戦され、新たな客層からの注目が期待されています。
さらに古川さまは、世界のスポーツ機器・用品が一堂に会する商品展示会に出展されるなど、様々な取組にトライ。この取組は業界での認知度アップに加え、全国各地への周知にもつながりました。すでにジムやオフィスへの納品が始まっており、好調なスタートとなっています。

お客さまの声
株式会社 京伸
代表取締役 古川 治樹さま

若林さんとはお互いに支え合う関係ですが、まさかK-MAXを門真支店においていただけるとは思っていませんでした。
K-MAXは会社の健康経営に役立てられると期待し、自社では福利厚生の一貫として導入したところ、若手人材の雇用にもつながりました。
この商品を通して中小企業にも健康経営を広めていきたいです。
職員の声
コミュニティ・バンク京信
若林 達也

古川さまの「筋トレマシンを作りたい!」という熱意に賛同して、ANSWERへの参加やふるさと納税をご提案し、ご自身も新商品開発に向けて積極的に行動されました。
これからもオフィスやジムに「K-MAX」を広めるご支援を続けていきます。