新型コロナウイルスの流行により、さまざまな業種が影響を受けているなか、ある2つの会社によるコラボ商品が完成しました。
祇園支店取引先の株式会社 七條甘春堂様は、慶応元年(1865年)創業以来の伝統を守りつつも、独創性にあふれた商品を販売する老舗の和菓子店です。
守山支店取引先の株式会社 いと様は、コワーキングスペース「ROOT」の運営と、エディブルフラワー(食用花)ブランド「IZUMIYAMASAKI」の農業事業、創業塾講師や「#起業女子」プロジェクト地域担当トレーナーなどの起業に関わる企画に携わっています。
始まりはFacebookの投稿から
2020年7月、株式会社いと 代表取締役の山崎様のFacebookをフォローしていた守山支店長(当時)松岡はある投稿を目にしました。それは『可愛くておいしいもの』という言葉と羊羹『天の川』の綺麗な写真。後日、松岡が山崎様に投稿のことについてお伺いすると、「七條甘春堂さんの羊羹『天の川』の大ファンで、毎年買ってるんです!」と話されました。松岡は自身が以前祇園支店に勤務していたこともあり「七條甘春堂さんの羊羹の中にエディブルフラワーを入れてみたらどうですか?」とご提案。山崎様は「ぜひ、コラボしたいです!紹介して欲しい!」と賛同されました。
松岡はすぐに祇園支店長(当時)の出原に、そのことを伝えました。それがきっかけとなり、山崎様に株式会社七條甘春堂 専務取締役の木ノ下様をご紹介。2社のつながりが生まれ、すぐにお互いの事務所に足を運ぶ関係になりました。七條甘春堂様も新商品の開発を検討されていたこともあり、和菓子とエディブルフラワーのコラボ商品の開発へと話が進んでいったのです。
お花を活かした羊羹
「羊羹に浮かぶお花の味や香りまで、どのようにすれば楽しんでいただけるか」「もっと見栄えを追求するために、どのようなお花を提案すればいいか」。2社は試行錯誤を繰り返し、コラボ商品の開発に取り組みました。
祇園支店営業の野々下は、七條甘春堂様の新商品プロジェクトのミーティングに参加。「若い世代の人にも食べてみてほしい」というご要望に応えるため、祇園支店の職員を巻き込み試作品の試食を行うなどのサポートを行いました。
この開発において、七條甘春堂様が苦心されたのがお花の扱い方でした。どうすれば羊羹の中に綺麗にお花を入れることができるのか。試行錯誤を繰り返した結果、お花を砂糖に漬け込み羊羹とお花の糖度を合わせることで、お花が羊羹の中に浮かぶ商品を開発。お花が綺麗に見えるように花びら一枚いちまいを丁寧に羊羹の中へ入れました。そうすることで、お花がより一層綺麗に映える羊羹となりました!
2021年12月、1年以上もの年月をかけ、羊羹とお花のコラボ商品「ブーケかん」が完成。
エディブルフラワーの新しい使用方法が発見できたこと。そして、それを使って時代の潮流にあった新しい和菓子を開発できたことは、両社にとって大変喜ばしいことでした。
また、株式会社いと様が企画する女性起業家を支援する講演会に、株式会社七條甘春堂の木ノ下様も参加され、講師としてご登壇されました。
コラボ商品の開発により2社の結びつきはより強いものとなり、商品が完成した後もそのつながりは続いています。