京都駅の南側に位置する、九条地域。
たくさんの魅力的な飲食店が立ち並ぶこの地域ですが、九条支店の職員は、こんな課題を聞きました。
「京都駅周辺には宿泊施設も多いが、お食事は京都駅北側の河原町などを利用される方が多い」。
そのような状況に追い討ちをかけるように、新型コロナウイルス感染症が猛威をふるい、九条地域の飲食店の客足は離れるばかりでした。
そこで九条支店の職員は「こんなに魅力的なお店があるのだから、もっとたくさんの人に知ってほしい」という想いのもとに、九条地域の魅力を発信できるグルメマップの制作に向けて「うまっ!うまっっ!グルメガイドBOOK」プロジェクトを立ち上げました。
お取引のないお店も、分け隔てなく
プロジェクトメンバーはまず、九条支店を中心として、周辺の飲食店をリストアップすることにしました。
当金庫とお取引をいただいているかどうかは、リストアップの判断基準ではありませんでした。飲食店を応援し、九条地域を活性化するという目的のために取り組もうという、プロジェクトメンバーの強い想いがあったからです。
リストアップが完了したら、次はアポイントと取材です。
ふだんお店の経営者の方と接する機会の少ない窓口の職員も、手分けして各お店にアポイントを取り、コツコツと訪問・取材を繰り返しました。
メンバーも、はじめはご協力いただけるか不安でしたが、「ぜひ掲載してほしい」という声が続々とあがり、窓口が閉まったあとのスケジュールは取材でいっぱいという状況になりました。
手づくり感のあるお店紹介
お店を紹介する誌面は、そのお店の取材を担当したメンバーが作成しました。
各メンバーが自身の得意分野を活かし、イラストの入ったページ、パソコンでデザインしたページなど、見て楽しい、手づくり感のある紹介ページができました。作成にあたっては、何度もお店の方と打ち合わせを繰り返したといいます。
また、マップには二次元コードを付け、スマートフォンで読み取るとデジタル版のマップが閲覧できる、というひと工夫を加えました。
ついに完成
2021年6月、「うまっ!うまっっ!グルメガイドBOOK」は完成しました。
プロジェクトメンバーはガイドブック50冊と、ご案内用のチラシ(グルメガイドマップ)1,500枚を用意し、掲載されている飲食店に配付するとともに、宿泊施設へ出向き、このガイドブックを置いてもらえないかと交渉して回りました。
結果として、たくさんの飲食店や宿泊施設にガイドブックを置いていただくことができ、飲食店からは「ガイドブックを見てご来店いただく方がたくさんいる。飲食店同士の横のつながりもできて、大変嬉しい。」とのお言葉をいただきました。また、宿泊施設からも「お客様に近隣の飲食店について尋ねられることが多いので活用している。」と、喜びの声をいただきました。
さらに、九条支店の店頭でガイドブックをご覧になったお客様には「地元なのに知らないお店がたくさんあった。今度行ってみたいと思う。」という方も多くいらっしゃいました。
このガイドブックは地域で評判を呼び、次第に地域の飲食店から「自分のお店も掲載してもらえないか」と声がかかるようにもなっています。
九条支店では、周辺地域をより活性化するため、このプロジェクトでの経験を活かし、第二弾、第三弾のプロジェクトを展開していく予定です。