新しい文芸を

コロナ禍で途絶えさせないために

「京阪(石山坂本線)は向かい合わせの席が青春っぽいから好き!」

沿線の女子中学生が目を輝かせて発したこの言葉がきっかけで、「青春21文字のメッセージ」という、青春にまつわる思い出や夢を21文字で表現するプロジェクトが生まれました。

このプロジェクトは2006年にスタートし、21文字で青春の一場面を切り取る「電車を舞台として青春を謳う文芸」として、毎年全国の多くの方々から手紙、俳句、詩などが寄せられています。ちなみに、「21」は石坂線の駅数にちなんだ名前です。

このプロジェクトの主催者は「電車と青春21文字プロジェクト」。寄せられた作品は、電車の中吊りや商店街に展示され、通勤・通学の方にほっこりしたひと時を提供しています。

電車での受賞作品の展示の様子

このプロジェクトは今年度でいよいよ15回目の開催を迎えましたが、「大津の地域活性化に貢献したい!」という主催者の熱い想いに当金庫も共感し、13回目からこのプロジェクトに協賛、応援してきました。滋賀県下の店舗にお越しいただいた方なら、一度は店頭でこのプロジェクトのチラシを目にされたことがあるかもしれません。

コロナ禍が運営にも影響 

大津支店からのクラウドファンディングの提案

コロナ禍で、長年の地元企業や自治体からの支援金や補助金に頼ることが難しくなり、プロジェクトの存続が危ぶまれる中、「21文字で青春の一場面を切り取るという新しい文芸を途絶えさせてはならない」との思いで、代表の福井様は自立運営の道を選択されました。

当金庫に相談に来られた福井様からこのことをお伺いした大津支店 営業担当の魚留は、クラウドファンディングで主催者の想いを全国に向けて発信し、資金を募ることを提案しました。この提案に興味を持たれた福井様は、実際に「電車と『青春21文字のメッセージ』15回目実現プロジェクト」と題したクラウドファンディングを立ち上げられ、地域特産品や温泉入湯の体験型商品などといった、当金庫お取引先の商品をリターン品として採用されました。

クラウドファンディングのリターン品 「感謝のメールと作品集1冊」

クラウドファンディングの応援者の声

実際に、クラウドファンディングでは今まで応援されていた地域の方々や、主催者の想いに共感された全国各地の方からたくさんの応援があり、目標金額の2倍近くの資金が集まりました。

「京阪電車にメッセージが掲載されている時期は、いつもほっこりしたり、キュンとしたり。良い時間を過ごせています。支援できる機会がうれしいです。」

などのように、クラウドファンディングの支援者様から応援のコメントも多数届きました。

今回の第15回目では、日本全国から4,285もの作品が寄せられ、その中から10作品と2団体が受賞されました。本当にたくさんの方々の青春や想いが詰まった作品ばかりでした。私たち京都信用金庫の職員も、このプロジェクトが地域の心豊かな街づくりの一助となることを願い、応援しています!

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