ロシアによる軍事侵攻の影響を受けたウクライナ避難民の子ども達に、日本の子ども達からのメッセージを添えた絵本を届けるプロジェクトを2022年3月より実施しました。
「避難を余儀なくされた子ども達が、絵本で少しでも明るい気持ちになってほしい!」
「日本の子ども達に避難民の子ども達のことを知ってほしい、自らの想いを届けてほしい!」
そんな想いで、当金庫と滋賀大学が協力して『ウクライナ避難民の子ども達への絵本プロジェクト』をスタートしました。
各支店の窓口等で募集開始
当金庫では、2022年3月から4月の間にウクライナ避難民の子ども達へのメッセージと絵本を本支店等で受け付け、それにあたって各営業店の職員がポップや装飾を組み合わせ、受付ボックスを製作しました。
窓口の職員が中心となってご来店されたお客様へご案内し、営業担当の職員は地域の幼稚園、放課後児童クラブ(学童保育)、子育て支援施設を運営されているNPO法人のほか、地域の事業者様にも本取組を紹介しました。
その結果、地域の皆様の温かいご支援により、671冊もの絵本とメッセージが集まりました。
中には、子ども達が自分でウクライナ語を調べて書いてくれたり、自分が大切にしていた絵本を「ウクライナのお友だちへ」というメッセージとともに持ってきてくれたりと、子ども達の想いの詰まった絵本がたくさんありました。
ご寄付いただいた地域の皆様からは、
「何か支援をしたいと思っていたので、きっかけをつくってくれてありがとう!」
「私もウクライナの方に何かお手伝いができないか考えていました。一日も早く平和な毎日を送れることをお祈りいたします!」
という温かいコメントもいただきました。
ご支援いただいた絵本について
皆様からご支援いただいた絵本は、国際輸送物流会社のDHL様を通じて、子ども達の避難先であるポーランドにお送りしました。また、現地の協力者の方を通じてウクライナにもお届けします。
「毛布、服などの生活物資はもちろんですが、何も持たずポーランドへ避難した子ども達にとって、絵本も大切な支援物資になるのです。避難中に学校に行けない子ども達もたくさんいるので、教育という面においても絵本が重要な役割を果たしています。」
ポーランドのワルシャワで日本語学校を経営されており、ご自宅でも避難民の子ども達を受け入れている坂本龍太郎先生からはこのよう言葉をいただきました。坂本先生には、今回のプロジェクトにも様々なご協力をいただいています。
メッセージと絵本が子ども達の手に届きました!(2023年1月更新)
その後、ポーランドに避難しているウクライナの子ども達にも、皆様からご支援いただいたメッセージと絵本が届きました。
メッセージと絵本は、滋賀大学の近兼 敏教授やポーランド クラクフ在住でウクライナ避難民へ生活支援などのボランティア活動をされているマズルキエヴィッチ 理乃さまのご協力のもと、ウクライナ国内の避難拠点の一つであるリビウの小学校や、ポーランドのノビ・ソンチ市の図書館(Sądecka Biblioteka Publiczna im. Józefa Szujskiego)、そしてウクライナ避難民の住居・生活の支援、教育の支援などの活動をされているワルシャワの慈善団体(Warszawskie Centrum Pomocy Rodzinie)に届けられました。
今回の取組は、日本の子ども達が「平和」についてどのように考えているのかを学ぶことができる取組として、ノビ・ソンチ市の図書館のホームページでも取り上げられ、日本の子ども達からのメッセージがより多くの人の目に届くようにと、図書館内に掲示されています。
平和な日常が戻り、地域の皆様の想いをのせた絵本を手に取った子ども達が、一日も早く笑顔を取り戻すことを願っています。