中小企業が抱える人材の悩み
株式会社 田中測量設計事務所(以下、田中測量設計事務所)さまは、官公庁発注の業務や、建設現場でのジャイロ測量・GNSS測量等の高い測量・調査技術により、 トンネル、地下鉄、高速道路など、国内外の大規模インフラ工事の測量実績を重ねてこられた測量設計事務所です。高い技術力によって、同社の受注は増加している一方で、「人手不足」「人材難」に悩まされておられました。
当金庫 桂川支店の営業担当者 富樫は2025年4月に同支店に着任しました。異動直後の新任挨拶のために同社に伺うも、社長はご多忙でなかなかお会いすることができませんでした。何度かご訪問し、お会いできた際に社長から「人材」に対する悩みがあることを伺うことができました。
解決のヒントを見つけるため、さらに会社の様子について詳しくお聞きすると、日本人の従業員だけでなく、外国籍の人材も雇用されていることを知った富樫。その際、「同社のお悩み解決につなげられるかもしれない」と、ひとつの取引先が頭に浮かびます。
学校が抱える進路の悩み
富樫が担当している京都西山短期大学さまでは、ネパールやスリランカ、ミャンマー、ベトナムなど、様々な国籍の留学生が在籍しています。
日本語や日本文化を学んだ留学生は、「卒業後も日本で就職して、日本で過ごしたい」という夢があるものの、なかなか就職先が見つからず、希望に添えないことに悩みを抱えておられました。
富樫は田中測量設計事務所さまの人材の課題をお伺いした際に「もしかしたら両社をご紹介することで、お互いが抱える悩みの解決の糸口が見つかるかもしれない。地域企業の人手不足も、留学生の未来も誰かが動かなければ変わらない!」と考え、まずはお互いの想いを語り合う場を持ってみようと引き合わせてみることにしました。

マッチングが叶う!大学で見たまさかの光景
富樫から紹介を受けた田中測量設計事務所の代表取締役 田中 慎一さまは早速、京都西山短期大学さまへ赴き、留学生に向けて自社の会社説明会の企画を持ち掛けました。説明会に参加した学生たちは、同社の3D測量技術やドローン技術のレベルの高さを知り、目を輝かせて興味深々!

会社説明会で知る「ナグドゥンガトンネル(ネパール)本坑貫通式」
2024年4月15日、田中測量設計事務所さまが携わったネパールで初の山岳交通道路トンネル、ナグドゥンガトンネルが貫通し、全長2,688mの本坑の掘削が完了しました。工事では同社のネパール人社員が現地で測量作業に当たるなど大活躍されました。【出典:「在ネパール日本国大使館」(外務省) ナグドゥンガトンネル本坑貫通式(2024年4月15日)】

説明会で田中社長から、母国でのこの業績を聞いたネパール人学生たちは、「自分たちもこのような、人の役に立つ仕事ができるかもしれない!」と学生たちの活気につながりました。
会社見学もセッティング
説明会の翌月、富樫は田中測量設計事務所さまに興味を覚えた留学生のために、会社見学をセッティングしました。
学生たちは現場で働く社員の姿に触れ、積極的に質問を投げかけました。迎える側の社員も真剣に業務内容をレクチャー。
その場は“学び”と“笑顔”にあふれ、金融支援という枠を超え、心と心が通じ合う時間となりました。


そして、結果は...
2026年4月、京都西山短期大学さまからネパール人学生7名が田中測量設計事務所さまに正社員として就職し、新たな一歩を踏み出すことになりました!
人と人、地域と地域をつなぐ

今回のご支援は、
①地元企業の「採用課題の解決」
②留学生の「キャリア支援」
③教育機関の「進路支援」
④金融機関だからこそできる仲介役「”つなぐ役割”発揮」の4つサポートで生まれた事例です。
会話の中から生まれた“ほんの小さな気づき”が、それぞれが抱えていた課題の解決につながりました。
当金庫はこれからも、地域の方々とのつながりや、お客さまとの日々の会話を大切にし、本業支援につなげて参ります。
お客さまの声
株式会社 田中測量設計事務所
代表取締役 田中 慎一さま

富樫さんとは初対面で人手不足の話をしたと思ったら、もの凄いスピードで京都西山短期大学さまをご紹介いただき驚きました。
我々が学校に行っても求人票を渡すぐらいしかできておらず、まさか学生さんの前で業界の話をさせていただけるとは夢にも思いませんでした。
このような活動をされる京信さんの社風も素晴らしいと思いました。
京都西山短期大学
総合支援課キャリアサポーター 山本 陽一さま

留学生にとっては会社を自分の目で選ぶことが難しく、就職活動に向かう足取りも重かったんです。
そんな中、7名の内定をいただいたことで、他の留学生も頑張ったら道は開けるんだというように気持ちが動きました。
大きな事業に携われる仕事に就くことで本人はもとより、それを聞いた母国のご両親も喜んでいるという話を聞き、とても感謝しています。
職員の声
コミュニティ・バンク京信
富樫 景勝

この経験を通して私が感じたのは、“つなぐ”という金融の本質的な価値です。
お金を動かすことも、もちろん大切ですが、「人の想いを動かす」ことこそ、私たちにしかできない仕事だと確信しました。
まさに四方よしの好循環が生まれ、そこに喜びと笑顔が生まれたことで、当金庫で働くことのやりがいを改めて感じました。




